年商2,000万・利益率90%のエンジニアが
法人×不動産を検討するまでのリアルな思考ログ
はじめに|なぜこの記事を書くのか
私はフリーランスエンジニアとして4年間活動し、その後法人化して1期目を終えました。
年商はおおよそ 1,800万〜2,400万円レンジ。 役員報酬を除いた事業利益率は 90%以上 です。
エンジニアという職業は、固定費が極端に少ないビジネスモデルです。
- 在庫なし
- 原価ほぼゼロ
- 人件費なし(自分のみ)
- 広告費ほぼなし
つまり、利益がそのまま積み上がります。
しかし同時に、
利益がそのまま課税対象になる構造でもあります。
不動産会社のサイトや税理士事務所のサイトを見ても、 IT法人のリアルなケースはほとんど出てきません。
だから、自分の思考ログを残します。
これは営業記事ではなく、 意思決定のプロセスを公開する記事です。
1. エンジニア法人のリアルな収益構造
仮に年商2,000万円とします。
- 売上:2,000万円
- 経費:200万円以下
- 事業利益:約1,800万円(利益率90%)
ここから役員報酬を設定します。
例として月50万円(年間600万円)とすると、
- 法人残利益:1,200万円
法人税等を約30%と仮定すると、
- 法人税:約360万円
さらに役員報酬に対する所得税・住民税・社会保険料が発生します。
結果として、
年間700万〜900万円規模の公的負担になるケースもあります。
重要なのは、税金が高いことではなく、
この構造が最適なのかどうか
を考えることです。
2. よくある節税策の限界
エンジニア法人がまず検討するもの:
- PCやガジェットの購入
- オフィス家具
- 車
- 出張
- 役員報酬の調整
しかし、利益率90%という構造はほぼ変わりません。
役員報酬を増やせば社会保険料が増え、 法人に残せば法人税が増える。
ここで初めて、
構造自体を変える選択肢
を検討するようになります。
3. なぜ不動産が候補になるのか
不動産が候補に挙がる理由は主に3つです。
① 減価償却
建物部分は耐用年数に応じて償却できます。
例:
- 建物価格2,000万円
- 耐用年数20年
- 年間100万円の減価償却
これは現金支出を伴わない費用です。
② 融資レバレッジ
自己資金を抑えつつ、 法人で資産を保有できる可能性があります。
③ 資産性
単なる経費消化ではなく、 将来的に価値が残る可能性があります。
ただし、
全員に向くわけではありません。
4. 融資審査のリアル(法人1期目)
私の状況:
- フリーランス歴4年
- 法人1期目
- SES契約中心
- 売上は安定
相談して分かったこと:
- 個人時代の実績は評価材料になる
- 継続契約は安定性として見られることがある
- 説明資料の精度が重要
ここは感覚ではなく、 ロジックで整理する世界です。
5. キャッシュフローシミュレーション
仮に、
- 年間減価償却:120万円
- 年間ローン返済:80万円
であれば、
- 利益圧縮:120万円
- 実質キャッシュ負担:80万円
単純計算では差額40万円分の圧縮効果が見込めます。
ただし、
- 空室
- 修繕
- 金利
- 税務否認リスク
を考慮しないと危険です。
6. リスクを無視しない
- 節税だけを目的に購入する
- フルローンで余裕ゼロ
- キャッシュバッファがない
- 税理士と連携していない
不動産は魔法ではありません。
私は最低でも
3年分の安全余力
を前提に検討しています。
7. 私の意思決定基準
現在の基準:
- 法人利益が1,000万円以上安定
- 役員報酬設計が最適化済み
- 税理士が合理的と判断
- 融資条件が保守的
- 長期保有前提
節税は目的ではなく、副産物です。
8. 向いている人・向いていない人
向いている
- 年商1,500万円以上
- 利益率50%以上
- 法人2〜3期目を見据えている
- キャッシュ余力がある
向いていない
- 利益が不安定
- 節税のみが目的
- 短期売却前提
9. まとめ
エンジニア法人は利益率が高い。
だからこそ、
- 税負担が重い
- 設計が重要
- 判断を間違えるとインパクトが大きい
不動産はその選択肢のひとつです。
このメディアは物件販売サイトではありません。
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自分のケースに当てはめて整理したい場合は、 別途ロジック整理の場を用意しています。